債務不履行を起こしてしまった国、起こしそうな国
ロシアは輸出の80%を天然資源に依存しており、これは世界経済の影響を大きく受けやすく、世界的にデフレで物価が下落しつつあった状況下で財政は悪化していました。特に原油価格の下落に関してはロシア政府の財政を大幅に悪化させることになりました。
経済状況の悪化を反映してルーブルが続落し、政府の収入が減る一方で、賃金、年金などへの各種支払い財源はありませんでした。その結果、これらの支払いを一時停止したり、現物支給を行うなどしてやりくりをしていました。
ロシアは経済的な混乱から立ち直ると予測されましたが、予測ははずれてロシアの経済状況は日に日に悪くなって行きました。その状態が続くのでロシアに投資を行なっていた機関が倒産の危機に追い込まれ、これも金融危機を拡大しました。
ルーブルの下落を止めるために超高金利政策を打ち出し、資本の流出を止めようとしましたが、アジア通貨危機後の投資家たちは見向きもせず、原油価格の下落から財政改善の筋道も立ちませんでした。
このときアメリカは自国の主要ファンドが倒産していた事もあり、これ以上金融市場への影響は防がねばならないと考えたのか緊急支援を承認しました。
しかし、状況は打開に向かわず1ヶ月あたりの債務利払いが同じ月の収入を上回ることが明らかになり、ロシア政府と中央銀行は対外債務の90日間支払停止、債務整理を行いましたが好転はしませんでした。
しかし、やがて原油価格の回復によってロシア経済は急速に改善されガスプロムなどの旧国営エネルギー会社はロシア財政収入を支えました。
ルーブル自体は不安定でしたが、産業は構造そのものが破壊されてしまったわけではなかったので国内産業の需要は回復しました。
このロシアの例のようにデフォルトを起こしても国がなくなるのではありませんが、現物支給など一体何事なのかと感じませんか?
このようにデフォルトを起こした国・起こしかけている国は金融危機によって数多く出てきています。IMFや各国との連携によって徐々に改善の兆しも見えていますが、まだ安心できないのも事実です。